毎日新聞夕刊
パソコンネットで「いじめ論議」も
堂本暁子参議院議員「永田町日記」大反響
1994年12月15日


社会党の堂本暁子参院議員(62)が、大手パソコンネットの電子掲示板に「永田町日記」と題したメールを連日掲載、いじめ問題などに切り込み大反響を呼んでいる。議員は「反響を国政に反映したい」と意欲的。

とかくカネがかかり過ぎと批判の多い改治に安価なパソコン通信で挑んだ試みだが、現行公選法は告示後のパソコン通信での選挙運動を認めていないことなどもあって自治省は渋い顔。

同日記は今月6日「激動する日本の改治へ国会周辺の憤報を、硬軟とりまぜて少しずつでも広くお伝えしよう」と、スタート。「永田町に、素朴な疑問や提案を」と、有権者との双方向チャンネルを強調している。15日現在で7号目。

首相との個人的な会話や、委員会での生々しいやり取り、被爆者援護法などの問題を取り上げ、多い日には500件程度もアクセスがある。文部省の「いじめ対策緊急アビール」を載せた号には、新潟県の教諭から二度にわたって意見が寄せられたり「私も昔いじめっ子だった」「かつていじめられたことがある」などの意見が多数返ってきたという

パソコン通信による選挙運動については、郵政省の「電子情報とネットワーク利用に関する調査研究会」が今年七月、解禁への報告書をまとめ、自治省と協議に入るなど、“ホット”な問題。同省選挙課は「投票行動に影響を与えるなどの内容があれば中止勧告も」としている。これに対し、堂本議員側は「内容は慎重に検討しており、選挙運動にはあたらない」としている。