堂本暁子の永田町レポート
ヨハネスブルグ印象記
2000年8月29日

皆さま 堂本暁子です。

ヨハネスブルグ印象記〜コソヴォに関する独立国際委員会〜
数時間前に、南アフリカから帰国しました。ヨハネスブルグ国際空港からヨハネスブルグ市内に向かう途中の車窓には、ヨーロッパかアメリカ東部の町にきたような家が並び、アフリカの国とは思えない景色が続いていました。唯一違っていたのは、基地を囲むような鉄格子と鉄条網。「どういうところですか」と聞くと、「これは白人居住地です」という返事。国際警察機構の調査によると、南アフリカは犯罪率ナンバーワンで、犯罪に対しての恐怖が大きいという説明でした。その日の午後、黒人居住地「ソウェト」を訪問。バラックが建ち並び、男たちがそこここに、たむろしています。失業率が約40%なので、仕事にあぶれた人たちが多いということで、犯罪が多いのも理解できます。南アフリカ共和国の第一印象は、貧富の差が大きいということで、辛い気持ちになりました。

「コソヴォに関する独立国際委員会」は、ストックホルムに始まって、ニューヨーク、ブダペスト、フィレンツェそしてヨハネスブルグと、議論を重ね、ついに分厚い報告書を完成し、10月23日にコフィ・アナン国連事務総長に提出することになりました。私がとくに加えた内容は、

(1)国連安保理の拡大と拒否権の使われ方、
(2)女性2000年会議を受けてのジェンダーの視点を入れること、
(3)特にNGOによる早期警報システムの確立、

の3点です。それにしてもヨーロッパやアメリカの人たちの激しい議論の中で、日本人ががんばりぬくことの大変さを実感しました。

到着した日以外は、ホテルから会議場となったウイッツ大学への往復に終始したため、ライオンやゾウ、ペンギンの近くに来ていながら、その姿を見ることができませんでした。残念至極でした。