堂本あき子なの花日記 No.188
南総里見まつりと安房高野山里見公墓前供養
2014年11月2日

 みなさま、こんにちは。堂本暁子です。

 みなさまは、江戸時代に滝沢馬琴が書いた『南総里見八犬伝』をご存知ですか?

 馬琴48歳の文化11年(1814)、『八犬伝』の執筆を始めたところ、時のベストセラーとなりました。その後は75歳まで28年間、全98巻の大長編小説を書き上げました。この小説の主役は伏姫と犬の八房、そして八犬士です。

 千葉県知事時代の楽しかった思い出の一つが、毎年、行われる南総里見まつりの大名行列で伏姫に扮し、館山市内を神輿に乗って回ったことでした。

 今年も里見まつりが10月18日に行われ、各地域からの山車、神輿、お船など合わせて27台が海岸に勢揃いし、壮観でした。

 一方、馬琴の『八犬伝」とは別に、安房に生きた里見氏の歴史があります。今年は、最後の大名、里見忠義公が慶長15(1614)年に館山から伯耆の国(鳥取県倉吉市)に流されて400年の節目ということで、館山城の前の広場で、一代義実から十代忠義まで、里見氏代々のご供養が営まれました。

 また、高野山(和歌山県)でも、里見忠義公、室、御息女の墓前で追善の法要と墓標の新設が行われ、さらにお三方の白木のご位牌の光明院への奉納と開眼供養が営まれました。

 忠義公は、400年後の今、安房や榛名(群馬県高崎市)から、大勢の里見関係者がご供養のため、遠路高野山に集ったことで、如何ばかりかお喜びになったことでしょう。

 里見忠義公が流された200年後に滝沢馬琴が『南総里見八犬伝』を書き、そのまた200年後の今年、安房の民の子孫たちが追善法要を行ったわけで、忠義公の弟・忠堯(ただたか)公の末裔である私としても感慨はひとしお。心打たれたことでした。

南総里見まつり

安房高野山里見公墓前供養