【2000年4月24日号】

■次回の森の会のお知らせ

皆さん、東京にムササビが生息しているのをご存じですか?ムササビは意外に身近な動物なのだそうです。東京のムササビの分布を調べてきた岡崎弘幸さんにお話を伺います。岡崎さんは高校の生物の先生で、NHK教育放送でも講座をもっていらっしゃいます。次に堂本暁子が、4月に行われたGLOBE(地球環境国際議員連盟)の第15回世界総会の報告をします。申し込みは不要、どなたでも参加できますので、ふるってご参加下さい!
講演東京のムササビ:岡崎弘幸氏(都立久留米高校生物教諭)
報告 GLOBE15回世界総会の報告(予定)
堂本暁子(参議院議員・GLOBE世界総裁)
日時5月23日(火)18:30〜20:30
場所 環境パートナーシップオフィス
東京都渋谷区神宮前5-53-70
地下鉄銀座・千代田・半蔵門各線「表参道」下車
国連大学のとなり
会費 ネットワーク会員/学生:500円
一般:1000円


■ 前回の森の会
3月15日に行われた前回は31名が参加しました。以下はその要旨です。

「遺伝子組み換え生物の危険性と法規制」 石田勲氏(朝日新聞記者)
1995年、遺伝子組み換え作物(GMO)の商品化は、日持ちを良くしたトマトに始まる。現在ではモンサント、デュポン、ゼネカといった欧米の化学メーカーが開発の最先端であり、アメリカでのGMOの作付面積は、日本の国土の半分にまで広がる程である。GMOの始まりは、農家が農作物を作りやすくするために、特定の除草剤や害虫、病気に強くなるよう遺伝子操作することであったが、だんだんビタミンなどの有用成分を生産するように遺伝子操作され、将来的にはプラスチックなど工業製品の材料になるものまでが商品化される見通し。

しかし、GMOの問題点として、食品としての安全性への不安や生態系、環境に与える悪影響が指摘される。私は、前者より後者の危険性の方を重大視している。理由は、GMOの食品は先進国ではある程度チェックされるが、先進国 より生態系が多様で、資金や技術を欲する途上国は、先進国によるGMOの実験場化してしまう懸念もあり、それを許可する途上国の役人体質も無視できないものがあるからだ。それにより、成長ホルモンで成長を促進させられた魚が野生化し、普通の魚と競合したり、ターゲットにした害虫だけでなく、益虫まで殺してしまったり、花粉などによるGMOの遺伝子汚染などの可能性が心配される。

GMOをめぐっては、当初より生産国のアメリカと途上国の利害が一致せず、国際取引に関する事前同意制を柱とした規制が採択されたのも今年1月のことで ある。食品の安全性基準の確立に関しては、表示など、消費者に選択する材料を提供するのは当然と考えるが、EUのアメリカに対する政治的競争心がこれからのGMOの鍵を握っていると思われる。いずれにしろ、科学的なデータの蓄積、提示こそ最大の危険防止と考える。

質問:日本でのGMOの安全確認はどのように行われているのですか?
答え:科学技術庁が施設内での実験について、農水省が野外栽培について、厚生省が食品についてチェックするという3段階を踏んでいる。日本で流通しているものについては確認済みだが、消費者団体などは、食品を長期間、食べ続けた場合の影響は十分解明されていない、と指摘している。

質問:GMOの良い面は?
石田:開発側は、将来の人口増加に伴う食料不足に対して、有効な食料増産を可能にすることができると主張している。しかしまだまだ未知な部分が多いのが現状である。

堂本の感想:非常にダイナミックなお話でした。40億年の歳月を経て、1億ぐらいのさまざまな種が進化してつくりだされた多様な生態系が今がある我々 の世界。その重みに我々は反旗を翻したという感じがします。

「2000年通常国会の最新報告〜年金法案の審議〜」   堂本暁子

年金改正法案の審議に追われる毎日。官僚制度の弊害が目につく。年金制度は大変複雑で、すべてを把握することは厚生省の中の「年金官僚」以外にはとても難しい。公平で信頼できる制度に向けた抜本的改正ができない理由の1つは、 既得権にメスを入れ、体を張って正義を貫くような政治家が少ないこともある。 私は、年金制度は個人単位にして不公平をなくし、もっとシンプルにわかりやすくすべきであると考えている。特に女性をめぐる年金の問題に焦点を絞り、 審議を繰り返した。

自営業者などの第1号被保険者、サラリーマンの第2号被保険者、そして2号 に扶養されている、主にサラリーマンの主婦である第3号被保険者と、女性は 3種類に分かれている。例えば年収1千万円のサラリーマンの妻で、年間13 0万円までのパートタイムをこなす女性は一銭も保険料を払わないで済む一方で、年収300万円に満たない自営業者の妻は保険料を払わねばならないとい う矛盾が存在している。これでは年金制度によって生き方が規定されてしまう女性もいるはず。男女平等を謳った憲法、そして昨年施行された男女共同参画社会基本法に沿った法改正が求められている。

意見(女性より):サラリーマンの妻も以前は保険料を払っていたが、払わなくてすむようになったのはやはりおかしいと思う。

堂本:85年の大改正により、年金権を与える一方で保険料の自己負担を免除するという恩恵がサラリーマンの妻だけに与えられた。結婚後も夫の保険料は変わらないことを考えると、妻が無人格に扱われているとも言える。また、離婚すると夫の厚生年金は分割されないため、離婚したくても経済的にできないケースがあるなど、離婚時の年金権の分割、遺族年金のあり方などについても改正すべきだと考えている。