詩 青い地球
1994年
堂本暁子


「黒いスモッグが都会の上空に浮かんでいます。
もう、美しい、青い地球ではありません。」
最近、宇宙を飛んだ飛行士の報告。
かつては恐竜が住み、氷におおわれていた地球。
さまざまな動物や植物が現れ、豊かだった自然。
その歴史は30億年とも、40億年とも。
工業化が進んだ20世紀は大量消費の産業社会。
開発につぐ開発。
急速に破壊されて行く目然。
地球環境は危機的な状況に
わずか100年足らずの間に追い込まれました。
熱帯林にうなるチェンソー。
メリメリと音をたてて倒れる大木。
けたたましく鳴き、飛び立つ小鳥たちの住処を失った悲しみの悲鳴。
こうして多くの動物や植物が地球上から姿を消して行きました。
「森は私たちの家、文化、生活です。」
すべての生物たちに代わって自然と共に生きてきた、先住民の叫び。
文明の名のもとに空気を、水を、土を汚した有害な化学物質。
女性たちは、毎日の身近な生活のなかで危ないと感じているのです。
経済中心の価値観から
環境や生活を大事にする価値観に切り替えようと
世界の女性たちは動いています。
あなたが、わたしが今日、今からできることから、何かをしましょう。
次の世代に残すために。
「美しく、青い地球を。」