堂本暁子の永田町レポート
交通犯罪の量刑を重くするべきでは?
2000年10月10日

皆さま 堂本暁子です。

交通犯罪の量刑を重くするべきでは?
国会は出口の見えない状況が続いていますが、空転直前の9月29日の予算委員会で私は、飲酒や無免許など悪質な交通犯罪に適用される業務上過失致死傷罪の最高刑は5年であるため、遺族として納得がいかず、再犯も防げないのではないか、と総理にただしました。4月に神奈川県の座間市で、飲酒・無免許の車にはねられて命を落とした19歳の鈴木零君の場合、加害者は8年前にも当て逃げ事故を起こし、免許を取り消されていたにもかかわらず、運転を続け、無免許で無車検の車を運転。5年6ヶ月の懲役刑に服役しています。私の質問時間はわずか3分でしたが、質問に入る前に総理がなぜか私のところにやってきたので、「毎年100万人もの人が怪我をしたり亡くなっているのは、たいへんなこと。総理の英断でこうした犠牲を防ぐための検討会を至急設けてほしい」と直訴しました。ルールとモラルを守る社会にならなければ、車の利便性を享受すべきではないと考えます。

アンマンから帰国しました
リオの地球サミット、京都の地球温暖化防止会議など、環境の大きな会議に深く関わり、いつのまにか世界自然保護会議(IUCN)の理事となり、副会長に任命され無我夢中でこの7年間走ってきました。国際社会の中で日本がどう見られているか、どう主張すべきかを学ぶ絶好の機会でした。可能な限りこれからは国会議員も国際社会との架け橋になるべきだと痛感しました。ヨルダンのアンマンで開かれた4年に1度の世界自然保護会議で10日、赤尾信敏駐タイ大使が選挙に勝ち、私の跡を継いでアジアからの3人の理事のうちの1人になりました。任期は4年です。アンマン会議には、沖縄のジュゴンやヤンバルクイナを守るための米軍基地建設見直し、環境に配慮した愛知万博の実現という2本の決議案が日本から提出されていて、活発な議論・交渉が行われています。大会は11日まで続きますが、私は国会を長く空けるわけにはいかず、週末に帰国しました。ベドウィンの国ならではのテントを活用した会議スペースと、対照的な最新のコンピュータ設備が売り物でした。

英語の本を出版しました
「温暖化に追われる生き物たち」を3年かけて英訳した本「A Threat toLife: The Impact of Climate Change on Japan's Biodiversity」を、このアンマン会議に間に合わせて出版、大変な好評を博しました。アンマンでは記者会見も行われ、予想外の関心の高さに驚きました。先進国日本は公害や環境破壊に直面し、科学者のレベルも高いにもかかわらず、温暖化防止に向け取り組む日本の政治家・科学者・NGOの声が海外に十分に紹介されていません。もっと日本から情報発信をしていくことの必要性を実感しました。注文は築地書館からどうぞ。