堂本あき子なの花日記 No.208
3.11の、「あの日を思う」コンサート
2017年3月12日

 みなさま、こんにちは。堂本暁子です。

 春めいてまいりましたが、お元気にお過ごしのことと存じます。

 昨日は2011年3月11日から6年目の日。被災した東北の方々にとっては、亡くした家族は帰らず、古い家は戻らず、それぞれに重く、辛い日々だったに違いないとお察し申し上げております。

 この6年間は、私にとっては、3.11以来、災害問題に取り組み無我夢中で過ごした時間でした。
 堤防や災害住宅など、インフラ復興は進んでいますが、生活復興が遅れているのが気がかりです。特に男女共同参画の視点、環境保全の立場からの復興、災害予防は、いまだに道遠しの感があります。これからの課題です。

 昨夜は、〔「あの日を思う」すみだ平和祈念コンサート2017〕がすみだトリフォニーホールで行われ、上岡敏之指揮・新日本フィルハーモニー演奏のマーラー「交響曲6番」を聴きました。

 6年前の3月11日、異常な緊急事態の中、このホールでイギリス人のダニエル・ハーディング指揮・新日本フィルでマーラーの交響曲5番が演奏されました。1,800席のチケットは完売。しかし、聴衆はわずか105人だったそうです。

 その後、6月にダニエル・ハーディング氏は再度来日し、東日本大震災支援のチャリティー・コンサートを開きました。

 その際、ハーディング氏は次のように述べています。「3月11日に私が日本に滞在していたこと、そして地震や津波によって甚大な被害を受けたにもかかわらず、人々の威厳と勇敢さを目の当たりにしたことは私の心に深く刻まれました。音楽家として、美しく示唆に富む音楽を通じて、人々に幸福と感動、生きる力と勇気を与えられることができればと思います」

 以来、すみだトリフォニーホールでは、3月にマーラーが演奏されています。昨日、演奏されたマーラーの6番も普遍的な悲劇性を描いていますが、一方で人間の美しく繊細な一面、そして力強さを表現しています。
 
 3.11に思いを馳せ、深めさせられる曲でした。
 素晴らしい演奏に感動しました。

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