大詰めの児童ポルノ規制法
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1998年2月17日
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皆さま 堂本暁子です。 大詰めを迎えた与党の児童買春・児童ポルノプロジェクト児童買春・児童ポルノを禁止する法律づくりで、「淫行」「わいせつ」をめ ぐって激論 去年の6月から始まった18歳未満の児童を対象とした買春やポルノ、人身売買、さらに性虐待を禁止する法律づくりの作業が大詰めを 迎えています。法案づくりのきっかけは、フィリピンやタイなどの途上国で、児童買春を目的とした先進国からの旅行者が増えているため で、96年8月には、スウェーデンで「児童の商業的性的搾取に反対する世界会議」が開かれました。北欧、ヨーロッパ、アメリカではこ れらの犯罪を取り締まる制度がいち早く作られていますが、日本は加害者が多いにもかかわらず、規制が遅れ、国際的な批判の的になって います。マニラで経験したことですが、私が日本人だと知ると、年端のいかない10歳位の子どもたちが「愛している。きれいだね」「金 がない」と話しかけてきました。どのようにして覚えた言葉なのかは、すぐにわかります。1988年にTBSの「報道特集─子ども奴隷 時代・児童売春」という番組をつくるために、フィリピンを訪れた時のことです。以来、こうした法律の必要性を私は痛感してきました。 しかし、いざ立法作業に入ってみると、18歳未満の児童の性的自己決定権の尊重と、この法律で規制しようとする内容の相克があり、 徹底して子どもの権利を主張する女性議員らと、児童の健全育成を主張する体制側の人々との溝を埋めることの難しさに直面しています。 法制局は、判例で概念が確立している言葉を使いたいと主張していますが、私たちは断固反対しています。「淫行」や「わいせつ」という 言葉は、子ども自身が悪いことをしているような印象を与えるからです。こうした問題を早く解決し、国会に法案を提出したいと思ってい ます。 「森の会」へのお誘い 川道さんは、日本のNGOが京都でどのような活躍をしたのか、裏話を交えて報告しました。一方、平田さんは京都に向けてアメリカで 展開された反対運動の激しさや、それに対抗するNGOのロビー活動について報告。さらに、わが国に課せられた6%削減のうち、森林吸 収源として3.7%「削減」できるのか否かを追求している国内での活動についても紹介しました。 |