堂本暁子の永田町レポート
新しい出発!念願の国民福祉委員になりました
1998年11月27日

皆さま 堂本暁子です。

午前10時、斎藤参議院議長が、「第144回国会が本日をもって召集されました」と宣言、国会が開会しました。私にとっては、無所属になり、参議院の会という会派をつくっての新しい出発。国会周辺の銀杏は、黄色く色づき、きらきらと光っています。その間に中国の五星紅旗の赤と日章旗の白が目立つ。江沢民国家主席を歓迎する小旗です。

今回、私は初めて国民福祉委員会の委員になりました。初当選した9年半前から常に委員会は社会労働委員会、次に名前が変わって厚生委員会、そしてさらに名前が変わって国民福祉委員会を第一希望にし続けてきましたが、私の第一希望は叶えられることはありませんでした。最初はベビーホテル問題のキャンペーンを展開した後だったので、保育所の問題を扱いたいという思いが強く、次は医療、福祉の問題、それから女性の健康の問題とに、関心がつきることはありませんでした。しかし、この委員会にはどうしても入れませんでした。
「参議院の会」に参加したのは11人。党に属する人が3人と、あと残り8人は無所属です。その11人がバラバラの時には、大きい党が選んだ委員会のお残りが回ってくるので、農水、地行警察、国民福祉、国土環境の委員会にはだれも所属していませんでした。国会の運営について全てを決めていく議事運営委員会にもメンバーは誰も入っていず、どのようにしてことが決まり、国会が運営されているかが、まったくわからない状況でありました。参議院の会は主義主張は共有しません。メンバーは会を代表して意見を表明することもしません。万一する場合には、全員一致の合意が得られたときにのみに限ります。
会派拘束をしない自由な会派です。しかし、今本当に政治活動をしようと思ったら、1人或いは少数政党では何もできません。その国会システムをまざまざと見させられた思いがします。

今国会の「参議院の会」は、12ある常任委員会のうち農水委員会を除く11の常任委員会に席を持ち、理事を2人出すことができました。さらに予算、決算などの第2種常任委員会、5つの特別委員会、3つの調査会など全てに席を持てることになりました。それぞれ地域の選挙区で、比例区でも同じように当選してきていながら、大きい政党に属する人と小さい政党や無所属と、これだけ権利や職能が差別されるしくみは不公平と言わざるを得ません。私の場合は、国民福祉委員会の他に、「共生社会に関する調査会」の理事、「沖縄及び北方問題に関する特別委員会」、「裁判官訴追委員予備員」を引き受けることになりました。無所属で、しかもこうした議会活動を展開していくというのは日本の国会の歴史上、全く新しい試みで、これからどれだけ実質的な仕事ができるかが勝負です。代表質問も当選したばかりの石川県選出の岩本荘太議員が行うことになりました。他の党は、政党を代表する党首や代表が行うわけで、新人が代表質問に立つのもきわめてユニークです。