堂本暁子の永田町レポート
明日、ハーグに向けて出発します
1999年2月2日

皆さま 堂本暁子です。

明日、オランダのハーグに出発します。1992年にカイロで開かれた「国際人口・開
発会議」から5年目のフォローアップ会議に出席するためです。5日と6日は国際議員
会議に出席し、7日にはNGOフォーラムに出て帰国します。国際議員会議の主な議題は
、カイロ以降のリプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)
、ジェンダーと人口に関する政策の変化、食糧安全保障/人口と持続可能な開発、経
済危機と人口、青年と高齢者の五つです。これをみると女性の健康、あるいはジェン
ダーの問題が強調されています。

一方、NGOフォーラムの方は、リプロダクティブ・ヘルスと環境・人口・開発の相
互関係、権利・理論から実践へ、政府・NGO・民間セクター間のパートナーシップ、
など。国際議員会議に比べるとNGOの方が時代を先取りした、しかも大胆に踏み込ん
だテーマを提示しているように思います。両方の会議を現場で比較することが楽しみ
です。私は議員であると同時に「女性と健康ネットワーク99」というNGOの運営委員
もしているので、二つの帽子をかぶってのハーグ入りです。日本の女性たちは、70ペ
ージに及ぶ「日本のNGOからの報告」(Voices from Japan, NGO Report)を英文で
まとめ、ハーグでアピールする予定です。

増えるコンピューター犯罪
今朝は8時半から今国会に政府から提出される予定の法案説明を各省庁から聞きま
した。私が注目したのは、警察庁が立案した「不正アクセスの規制等に関する法律案
」です。これはハイテク犯罪が急増している中で、我が国のみが不正アクセスを禁止
する法律がないことから今回上程の運びとなったものです。以前からコンピュータ犯
罪が問題になっていたので、おそきに逸したという感がないでもありません。

素晴らしかった小口ゆいさんの朗読
土曜日の夕方は素敵なイベントに参加しました。大正時代に生きた金子みすずの詩
と現在慶応高校1年生の大山美鈴さんの詩を小口ゆいさんによる朗読の会です。金子
みすずは大正末期にわずか26才で世を去りましたが、その作品は自然の心を歌い、い
わば「生物多様性の世界」を表現しています。一方、大山美鈴さんは3才から絵日記
を描き始め、中学卒業までに300余編の詩と絵を書き上げました。会場となった子ど
もの城、青山円形劇場の壁には、のびのびとした美鈴さんの絵が映し出され、どこま
でもやさしい詩が心に響いてきました。とても豊かな気持ちになった晩です。この日
の収益はカンボジアの子ども達に贈られます。