皆さま 堂本暁子です。
温暖化でオホーツクの流氷は消えるのか
明日から釧路・知床です。目的は、「2100年流氷が消えた海」というシンポジウムで講演するためです。温暖化の影響で、2100年には北海道のオホーツク海沿岸からすっかり姿を消すだろうと予測されています。流氷が、鮭や鱒という海の幸をもたらしていることや、沿岸の農地を潮害から守っていることなど、その生態系に果たす重要な役割がわかってきました。私は、「気候変動と生物多様性の未来」について話します。また、20世紀中にはじめて知床の流氷を見物するチャンスに恵まれるのはこの上なくうれしいことです。
逃れる場をもたない妻たち(共生社会に関する調査会委員派遣の報告)
「夫から妻への暴力で検挙した件数は、平成10年度は22件。うち死亡が7件です。」と、兵庫県警の捜査第一課長が報告するのを聞いて、私は思わず固唾を飲みました。「具体的にはどのような事例なのでしょうか」と聞くと、「妻が浮気をしていると思い込んだ夫、性格の不一致からなど、ほとんどの夫が飲酒時です。」とのこと。兵庫一県で7件もあるのなら、全国では何件あるのでしょう。職場や学校などでの暴力なら避けようもあります。しかし家庭では逃れる術がありません。妻たちはどうするのでしょうか。「女性への暴力」をテーマにしている参議院の「共生社会に関する調査会」の現地視察で、17-18日、兵庫県を訪れました。夫から妻への暴力は統計上も増加しています。兵庫県立女性センターの説明によると、「震災の時には職を失った夫が、妻に暴力を振るうケースが増えた、という何とも辛い話もありました。夫の職業も土木建設業、運転手、自営業、公務員、大学教授や医者、裁判官まで、千差万別。アメリカでは、妻が逃げ込めるシェルターが各地にあるとか。「日本DV防止・情報センター」のスタッフからは「欧米や韓国にある女性への暴力防止法のような法律が日本でも必要です。」と、訴えられました。世界共通の現象として、仕事のストレスから夫が妻に暴力を振るう現代社会。何とも心の重くなる視察でした。