堂本暁子の永田町レポート
5月18日のダイアリー
1999年5月18日

皆さま 堂本暁子です。

今日はこんな一日でした
私の顔を見ると友達は「お忙しいのでしょう」という。確かに忙しい。しかし与党だった頃に比べると、殺人的というほどではありません。今日はたまたま朝から晩まで濃密にスケジュールが入っていた方です。どんな動きをしているのか、知っていただくために5月18日のダイアリーをお届けします。

7時30分
数日前から私の住むマンションの1階ロビーに粗大ゴミに出すための大型の冷蔵庫、ステレオ、テレビなどがあり、横目で見ながらマンションを後にした。ずっと気になっていたのですが、昨日の夜遅く調布WAの会から電話があって、「中国からの留学生が欲しいそうです」とのこと。使える冷蔵庫なのにゴミに出すのには何ともつらかったので、今日はうれしい。

8時
参議院の会の政策勉強会。主な議題は日米ガイドライン法案と中央省庁等改革関連法案について。日米防衛協力のための指針に関する特別委員会のメンバーである椎名素夫さんが審議の現状について報告。私は周辺の国と信頼醸成を構築することがまずは大事だと考えている。あさっての特別委員会で質問に立つチャンスがあるので、その点に関して政府に質したいと考えている。

9時25分
総務委員会の質問についてスタッフとうちあわせ。

9時30分
コスタリカで開かれていたラムサール条約の締約国会議に出席していた環境庁の鹿野審議官が帰国の挨拶と報告に来室。まだまだ話したいことがあるのに、総務委員会が始まるので、走って部屋を出る。

9時50分
総務委員会理事会。今後の日程並びに参考人招致の人選について。

10時
男女共同参画社会基本法案の審議。質問に立ったのは、7人中6人が女性議員。

12時
総務委員会を30分ほど早く抜け出して、GEA(地球環境行動会議)の実行委員会に出席するため、キャピトル東急ホテルに向かう。6月3日から始まるグローバルコモンズ世界環境会議の最終的な打ち合わせ。6月5日はUNEP(国連環境計画)が主催するグローバル500の授賞式が行われる。トヨタ自動車が初めての企業として受賞。豊田章一郎会長は「プリウスがやっと月2000台売れるようになりました。」と挨拶。その台数の少なさに私は驚く。

12時30分
総務委員会の野党理事会(民主、公明、共産、社民、参議院の会)。男女共同参画社会基本法案の修正について協議。13時30分から14時まで、再度、午後の質問について打ち合わせ。

14時
アジア人口議連にて、ナフィス・サディック国連人口基金事務局長と懇談。

14時40分
総務委員会再開。私は農山漁村の女性に絞って質問。質問の準備で聞き知って驚いたのは、農業従事者の57%である女性がいまだに土地を所有することが難しいこと。意思決定の場にほとんど女性が参画していない。農業委員会は30aの土地を所有していないと選挙権すらないので、女性はわずか全体の0.7%しかいない。農業者年金についても、土地を所有しない女性は加入できない。これに対しての政策を質すと、農水省は「男性の意識改革がもっとも大事だ」と答弁。これには驚く。官房長官も驚いたらしく「政府側にいる人間としてそのような答弁を担当部局がしたことに大変申し訳なく思っている」と答弁。制度を変えない限り変わらないはず。そこで私は「国の審議会では女性委員の割合を30%まで増やす方針をたてているが、農業委員会や農協でもこの方針を取り入れて欲しい」と発言。「男女共同参画社会基本法案は社会構造改革の鍵になる」と官房長官は答弁したが、最も構造改革が求められているのは農村だということに改めて気づかされた。「農村における男女の共同参画が実現しない限り、日本農業は疲弊するだろうし、食糧安全保障は担保されないだろう」と結んだ。

16時10分
NPO議員連盟の立ち上がりについての打ち合わせ。

17時
環境NGOのコンサベーション・インターナショナルのタルボットさんと福岡さんに会う。環境と健康のプロジェクトの実現に向けて、大いに意気投合して話し合う。

18時
会館事務所へ戻る。山積した雑用をスタッフとこなす。

19時
女性の政治進出を助けるためにスタートしようとしている女性団体の打ち合わせに参加。今日も夜更けまで丁々発止の議論が続くことでしょう。明朝は8時からスタートです。