堂本暁子の永田町レポート
地球温暖化防止に向けて、COP5開催
1999年11月1日

皆さま 堂本暁子です。

地球温暖化防止に向けて、ボンでCOP5開催
10月29日から、ドイツのボンで開かれている気候変動枠組み条約の第5回締約国会議、いわゆるCOP5に来ています。

ドイツのシュレーダー首相は開会式で「2002年には京都議定書を発効させなければならない」と主張、私たち日本の議員も、「COP3のホスト国だった日本として、どんなことがあっても2002年には」と、訴えています。今回の会議の目的は、地球温暖化防止のための温室効果ガス削減の数値目標とメカニズムを決めた京都議定書を発効させるための、国際的ルールづくり。ところが目下のところ最大の障壁は、サウジアラビアなどの産油国が(二酸化炭素排出規制など温暖化防止対策の結果)石油が売れなくなった場合の補償を求めていることです。

しかし、今日(11月1日)になって、アフリカの諸国や太平洋の島嶼諸国はサウジに同調しない模様との情報が流れました。途上国の意見が割れてきたようです。一方アメリカは途上国が参加しない限り、同意できないとの態度を崩していないので、状況は複雑ですが、交渉は活発に行われており、進展に期待したいところです。

昨日の日曜日は、ボンからローテンブルグまでライン川沿いのアウトバーンをバスで走りました。途中からロマンチック街道に入りましたが、紅葉の真盛りで、まさに「忙中閑あり」の一日でした。一番驚いたのは、片道500キロメートルも走ったのに看板や広告が一つもないこと。ドイツは全国規模で看板・広告は禁止なのだそうです。日本は国立公園の特別地域だけ。要はドイツの場合は、国全体に特別地域並の規制をかけているということです。とてもうらやましく思いました。建物をつくるにも、原則自由でその中に規制のある日本とは逆に、ほとんど自由がなく厳しい条件の下でだけ、建物を作ったり開発を進めているとのこと。建物を建てる際、法人だろうが個人だろうが、市町村に壁の色から屋根の傾斜まで許可を求めなければならないそうで、ボンの周辺は壁は白、屋根は黒、南下してロマンチック街道に入ると、壁は白で屋根が赤、家の高さも一定で、町並みが見事です。
樹木も、各州政府の条例で許可を得ないと伐採できないとか。従って全体としての調和がとれています。自然との調和を重視した計画性のある開発のモデルを見ている心境の一日でした。

明日には、臨時国会が始まった東京へ戻ります。