堂本暁子の永田町レポート
守れ、沖縄のジュゴン
2000年10月26日

皆さま 堂本暁子です。

伝説の生物「人魚」のモデルといわれるジュゴンは、陸から海へ戻ったほ乳類です。10月23日、日本ほ乳類学会の要請を受け、沖縄の海に生息するジュゴンの保護について、関係省庁に陳情を行いました。粕谷俊雄三重大学教授と川道美枝子さんが日本ほ乳類学会を代表し、環境庁野生生物課、水産庁生態系保全室、防衛施設庁普天間対策室を訪問、決議案を手渡して話し合いを持ちました。

米軍の海上飛行場を検討している防衛施設庁が、地元NGOの声やIUCNの決議を受け、生息調査を行うと発表したばかりですが、環境庁はこれに技術的助言を行うとのこと。しかしその後の保護策については、海の生物は水産庁が管轄しているので、連絡調整に努力したいとのことでした。

また防衛施設庁には、調査会社に委託するだけでなく、ジュゴンの生態に詳しい研究者など幅広い人々を調査の立案段階から参画させてほしいと要請しました。

ジュゴンは定置網などにかかって死ぬことも少なくないので、漁業補償を検討してほしいと要請したところ、水産庁は、希少種保護を目的とした補償は前例がないので、ジュゴンが呼吸できるように網を改良するなど漁業者の理解と協力を求め、混獲を減らしたいと回答しました。文化庁にも陳情を行う予定です。