堂本あき子なの花日記
ウサギとカメ
2003年7月31日

皆さま 堂本暁子です。

少し前まではドッグ・イヤーと呼ばれ、今はラビット・イヤーなのだそうです。犬は一年で人間の10年分の歳をとり、ウサギは20年分の歳をとる。そこで、今は以前に比べて、10倍どころか、20倍の速さで、国際的にも国内的にも世の中が動いているという意味です。

千葉県では、県を挙げての経済活性化に取り組もうとしています。この28日、その初会合で三井化学(株)市原工場の竹内工場長が「ラビット・イヤーに対応したスピードが必要だ」と発言され、私はその表現がすっかり気に入ってしまいました。

同じ日の午後、白子町、大網白里町、成東町、蓮沼村、九十九里町の町村長が集まって、「九十九里沿岸観光懇話会」を開きました。九十九里町には今まで夏の海水浴客が年間200万人以上訪れていたのが、ここのところどんどん減っており、今年は特に梅雨が明けないので減収が見込まれているとのこと。しかし、観光客の数、つまり量だけではなく、21世紀の観光は量から質への転換を実現すべき時に来ているのではないでしょうか。海水浴は、子ども連れの家族が中心ですが、少子高齢化社会にあっては、ターゲットはむしろ高齢者です。高齢者が洗練されたリゾートでのんびり時を過ごし、健康増進、森林浴、あるいはタラソテラピー、海を使っての健康づくりなど、多様な選択ができ、しかも海の幸、山の幸が楽しめるリゾートが求められる時代でありましょう。そこで求められているのは、スローフード、スローライフです。こちらは、言うなれば「カメの世界」ということで、目下のところ、私は「ウサギとカメ」に凝っています。

7月中旬には岐阜県高山市で全国知事会議が開かれました。現地入りすると、至る所に「戦う知事会」「排除 抵抗勢力」というのぼりが立ち並び、鎧兜を身につけた甲冑姿の人形が入口に立っているなど、さすが関が原の舞台だっただけあります。全国から集まった知事達も大いに闘争心をかき立てられ、「地方から国を変えよう」との意気に燃えました。

中央がリードする地方分権ではなく、北海道から沖縄まで、国民の一人ひとりが参加意識を持ち、無気力を脱したときに、日本の国として、真の21世紀型社会への変革を実現することができるのでしょう。知事や市町村長は、その代表選手として、走らなければならないと改めて痛感しました。

第85回全国高等学校野球選手権
記念千葉大会始球式(7月12日)