利根川の水防訓練 |
2008年5月19日 |
皆さま 堂本暁子です。 5月17日(土)に、「第57回利根川水系連合水防演習」が、印旛郡の栄町で行われました。 栄町は千葉県の北部、利根川流域に位置し、東は成田市、南は印旛沼、西は印西市、北は利根川をはさんで茨城県に接している町です。昭和57年の台風10号では、堤防に亀裂が入りましたが、水防団の3日に及ぶ必死の活動で、亀裂の拡大を防ぎ、町を守りました。 水防演習は、利根川上流部に大量の雨が降ったという想定で行われました。 10:05、危険水位。水で堤防が削られているのを発見。竹を組み合わせ、そこにむしろを張って、堤防の表面を押さえる「表むしろ張り」の訓練がスタートしました。 「表むしろ張り」は昔からの伝統的な水防工法。今では、ほとんどの市町村で、ビニールシートを使っているそうです。しかし、栄町では中国の麻をつかって、昔と同じむしろを使っています。 というのは、ビニールは、風に煽られるとめくれるし、水の流れが激しくなるとビニールの下を水が流れるからです。 むしろは水を含むと堤防に張り付き、効果を発揮します。昔の人たちは、竹や藁など身近なものを上手に使い、優れた水防工法を編み出しました。その知恵は大したものだと、改めて思いました。 もちろん、ヘリコプターや水上バイクを駆使した近代的な救助訓練も行われ、2万人が参加しました。 |