堂本あき子なの花日記 No.147
精神障害者の退院促進に向けて
2011年2月11日

皆さま 堂本暁子です。

2月6日(日)、千葉大学の西千葉キャンパスで「本音で語ろう!精神障害者の退院促進に向けて・千葉で出来ること!」というフォーラムが開催されました。

定員120人の教室は超満員。千葉県各地から集まった人たちが、それぞれの地域での活動を紹介し、苦しい実情なども報告されました。会場から当事者の発言もあり、回復した当事者がお互いに支えあうシステムなどについて、意見も出されました。

基調講演の中で私は、委員に就任している「障がい者制度改革推進会議」で、〔社会的入院〕を削減する方向で障害者基本法を改正するよう訴えていること、さらに新たに立法される障害者総合福祉法にも、身体・知的障害と同じように、精神障害者が地域移行できる福祉サービスが充実するよう盛り込もうとしていることを報告しました。

日本における精神病院の入院患者数は約33万人。諸外国では減る一方なのに、日本では〔社会的入院〕、つまり、「入院の必要がないのに退院できない人たち」が一向に減りません。

理由は、地域での住居がなく、また、退院しても就職できず、ゆき詰まり、再発し、再入院をせざるを得なくなるためです。福祉サービスも不十分なので、このようにして再入院を繰り返すひとが多いのです。

国連では「障害者権利条約」が採択されましたが、こうした日本の状況は、人権の視点から問題があり、条約を批准するための制度改革が求められています。